危機感が感じられない自民党総裁選

私が大学卒業後、1986年4月に野村證券に入社しました。
 約17年間野村證券に在職させていただきましたが、この間にノムラは2回大きな不祥事を起こしました。

POINT

その一つは1991年の大口顧客に対する損失補填の発覚です。

これはその後、ノムラの他にも証券業界全体が世間から大きく叩かれました。

POINT2

もう一つは、1997年の総会屋への利益供与の発覚です。

これはその後、日本の経済界全体に大きな影響を与え、「反社会的勢力との決別」という国家全体の大きな変化にも繋がりました。

いずれの不祥事においても、当時のノムラの経営陣は「会社存亡の危機」という強い危機感を持ち、社内の大きな改善に必死に取り組んでいたことは、ぺいぺいの社員であった私でも感じられました。

それはいいのですが、問題は今行われている自民党の総裁選挙です。

派閥とカネの問題発覚もあり、自民党の国民からの信頼は地に落ちた、ということを否定される方はいらっしゃらないと思います。

岸田首相の支持率は底辺をさまよい続け、先に行われた東京都知事選挙には候補者すら出せない、各地で行われた国会議員の補欠選挙や地方選挙の多くも惨敗が続いています。

「自民党は変わらなければならない。変わらなければ政権すら失ってしまう。変わるためには何をすべきか?」

今のマスコミの報道を見ていますとこんな危機感を今の自民党の議員先生たちが持っているとは、私には到底思えません。

やれ長老の麻生さんが河野を推すんじゃないか、とか、菅さんは進次郎だとか、総裁選の動きは以前と全く変化はありません。

「自民党が国民の信頼を取り戻すにはどのような政策を持つべきか?

その政策を確実に実行していくのには誰が自民党総裁に就任し、首相となるべきか?」

これはあくまでも私に持論ですし、現実的には何かと無理があるのもわかっていますが、今回の自民党の総裁選びは、従来通りの党内選挙という方法じゃなくてもいいのではないか、と私は思っています。

マスコミ主催だと「報じない権利」とか主張してTV局の色がついてしまいますから、自民党主催で総裁になりたい人の討論会をやればいいのでは、というのが私の持論です。

POINT3

中々上昇しない国民の所得を増やすには政府は何をすべきか?

益々需要が高まる電力を確保するには政府は何をすべきか?

増長する中国や北朝鮮には政府はどう向き合うか?又、向き合うためにはどんな憲法がふさわしいか?

議論すべき問題は尽きぬほどあるのです。

総裁になりたい人に長時間になってもいいから論じさせればいい、そしてそれを自民党自身がYouTubeで配信してもいいし、報じたいTV局があればそのまま報じればいい。

「朝までテレビ」なんて番組もあったじゃないですか。

こうしたら誰が自民党総裁となり首相になるべきか、自民党内でも国民全体にも見えてくるでしょう。

今の自民党には、党内で足の引っ張り合いをしている場合ではないはずです。

しかし、従来通りの総裁選挙ですから、どうしてもそんな争いも現実にはあるようです。

立憲民主や他の野党に政権が移行することは、私も含めて大多数の国民は望んではいないと思います。

しかし、従来通りのやり方で選ばれた自民党総裁が、岸田首相とさして変わらないような政治を行ってしまえば、その時は悪夢が現実になってしまうでしょう。

「自民党のせんせーには、もっと自覚を持ってほしいなぁ!」

こう思うのは私だけじゃないですよね?

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