バイデン大統領ウクライナに長距離砲使用許可
アメリカの主要メディアとロシアのメディアが報じていますが、バイデン大統領はウクライナに対して、ロシア国内への長距離砲の攻撃を許可したとのことです。
日本では、19日にNHK他各メディアが一斉に報じています。
以前にもこのブログで取り上げた事がありますが、バイデン大統領はウクライナに300キロの射程距離を持つ長距離砲を既に提供しながらも、ロシア国内への攻撃のための使用は許していなかったのです。
2か月ほど前にゼレンスキー大統領がアメリカを訪問した時も、ゼレンスキー大統領はバイデン大統領に長距離砲の使用許可を求めるだろうと予想する人が多かったのですが、長距離砲の使用許可は公表されませんでした。
ロシアのプーチン大統領は、仮にもウクライナがロシア国内に長距離砲を放ったならば、その協力国(=アメリカ)もウクライナ同様に参戦国とみなすと発言していました。
その理由は、ウクライナは長距離砲を保有していないこと、もう一つは長距離砲を使用するには人工衛星でのコントロールが必要なため、ウクライナ単独では使用できないので、他国(=アメリカ)の協力なしではできないからです。
バイデン大統領としては、ウクライナでの戦争を拡大させてしまってアメリカが巻き込まれてしまうのは避けたいし、長距離砲の攻撃でプーチン大統領が核兵器で反撃してくることも絶対に避けたいという思いがあったと思います。
いずれもアメリカ大統領選挙を戦うにはマイナスだからです。
しかし、バイデン大統領が大統領でいられるのは来年1月20日の大統領就任式までですし、バイデン大統領の後を継ぐのは、敵のトランプ大統領です。
もうバイデン大統領としては、わずか2か月ほどしか大統領ではないし、まして後継のトランプ大統領は大統領選挙前から、ウクライナの戦争をすみやかに終わらせると公言しています。
バイデン大統領としては、今ならウクライナに長距離砲使用許可を出しても、自らがアメリカ国民から非難されることもないし、トランプ大統領がウクライナ戦争を本当に終わらせてしまったらアメリカの軍需産業の「特需」も終わってしまいます。
アメリカからウクライナへの軍事支援は、アメリカの軍事産業がウクライナ向けの武器を製造し、その武器をアメリカ政府が購入して、ウクライナに提供しているわけです。
バイデン大統領のようにアメリカの軍需産業の意向に沿った政治家を「ネオコン」と呼びますが、彼らネオコンにとってトランプ大統領は「天敵」とも呼ぶべき存在なのでしょう。
「ただ口先だけでウクライナ戦争を終わらせると発言する政治家は怖くない。しかしトランプ大統領なら本当に終わらせるかもしれない」
こう思わせるとしたら、トランプさんは本当にすごい人だと私は思います。
だからトランプさんが大統領に就任する前に、「ウクライナとロシアとの関係を修復不可能なものにしてしまおう」というのがバイデン政権の行動の基にはあるようです。
ロシア側にも非はあります。
北朝鮮から1万人とも言われる兵士を受け入れて、ウクライナ戦線の最前線でウクライナ軍と戦わせています。
北朝鮮兵士1人につき、ロシアは北朝鮮に日本円で約450万円を支払っているとのことですから、北朝鮮では命の値段がかなり安いと言えますが、この北朝鮮への参戦というのは、プーチン大統領も非難されて当然です。
早ければ今月内にでもウクライナからロシア国内に長距離砲を使用した攻撃が始まるのでしょう。
その後プーチン大統領がどう動くのか?
これは注目です。