国民が求めているものは「裏金叩き!」じゃない

衆議院選挙は皆さんもご存じの通り、自民党の大敗に終わりました。

選挙当日の夜は、私も地上波のチャンネルをコロコロ変えながら選挙速報をみていましたが、どこのTV局も「裏金」だの「政治とカネ」のオンパレードでしたね?

私はさすがに辟易としました。

民放各社は、今回の衆議院選挙のテーマを「裏金」だの「政治とカネ」に無理やりにでも仕立てたいのでしょう。民放の経営が日に日に苦しくなるのも頷けます。

政治家に清廉潔白を求める人であれば、さぞや満足するのでしょうが、大方の人の意見は「国政政治に携わる人には、清廉潔白よりも、政策をしっかり持った上で日本をリードする人を求める」ではないでしょうか?

そもそも裏金と言いますが、今回のパーティ券のノルマ超えの超過分の受領等の行為に関しては、既に東京地検特捜部の厳しい捜査も受けているのですから、自民党(石破首相)だってもっと毅然とすべきだと私は思います。

石破首相のことですから「裏金議員にハンデをつければ安倍派つぶしに繋がる。どんなに負けたって自公で過半数割れはないだろう」なんて高をくくっていたのでしょう。

それが史上稀にみる大敗北ですから、呆れてものがいえません。

今回の衆議院選挙では、立憲民主党を始めとして野党の多くが議席を伸ばしましたが、各党がどの程度票を獲得できたか?

比例投票の党別の獲得数を見てみたいと思います。

自民 今回1,458万票 前回1,991万票 533万票減

公明 今回 596万票 前回 711万票 115万票減

立憲 今回1,156万票 前回1,149万票 7万票増

国民 今回 617万票 前回 259万票 358万票増

維新 今回 511万票 前回 805万票 294万票減

れいわ 今回 381万票 前回 222万票 159万票増

上記の結果を見ますと、自民、公明、維新が大きく票を減らし、国民民主、れいわが大きく票を増やしたことがわかります。

一方、立憲民主は、前回の98議席から148議席と50議席も議席数は増やしたものの、比例投票で立憲民主に投じられた票は、わずか7万票と若干増に留まっているのが今回の選挙の特徴といえますよね?

国民民主、れいわと、今回の衆議院選挙で大幅に比例投票において、大きく票を伸ばした二つの政党は、それぞれの政策は大きく異なるものの、共通した政策があります。

それが「減税(≒手取り増)」なのです。

国民民主党の玉木代表は「103万円の壁を崩して『手取り』を増やそう!」と非常にわかりやすい政策を強調し、今回の選挙で多くの国民から支持を得て大勝しました。

れいわ新選組の山本代表は「消費税ゼロ」が身上ですよね。

30年も所得が伸びず、最近は賃上げも積極的に行われていますが、物価の上昇には中々追いつけないし、社会保険料負担増とかで手取り額はちっとも増えない!

こんな不満を持っている方は多いのではないでしょうか?

「国民負担率」

みなさんこの言葉はご存じですか?

税金や社会保険料等を合計して、国民がどれだけ所得から負担しなければならないのかを比率にしたのが、国民負担率です。

「財務省 国民負担率」とググっていただくとすぐにわかります。

財務省によりますと、令和6年度の国民負担率は、「45.1%」の見通し、財政赤字を加えた潜在的な国民負担率の見通しは「50.9%」なのです。

中学の社会の教科書に、江戸時代のお百姓さんの「四公六民」とか「五公五民」とか書いてあったのを私は記憶しています。

中学生の私は「40%もお上に年貢を取られるのだから江戸時代のお百姓さんは大変だったんだろうなぁ。まして半分も年貢に召し上げられたらさぞや大変だったろう」なんて呑気に思っていました。

だけど「五公五民」が正に現代の日本なのです。

減税や手取り増をアピールする政党が国民から支持される理由は「明白だ!」ということになりますね。

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