アメリカ大統領選公開討論会

日本時間では今月11日の午前、トランプさんとハリス副大統領による大統領選挙の公開討論会がアメリカで行われました。
日本のマスコミでも、多くのメディアが報じていますが、その多くは「公開討論会の勝者はハリス副大統領」というものです。
確かにハリス副大統領は、あまりボロを出さずに無難に討論会を終え、評価を得たことは事実だと私も思います。
一方のトランプさんが、あまりにハリス副大統領の発言の否定に時間を費やし過ぎた、ということも同時に私は思います。
しかし、
POINT
「1対3のハンディキャップのある討論会」
こんなひどい討論会であったということも私は思っています。
アメリカの大手マスコミは、全てハリス副大統領の民主党を全面的に応援している、そして日本のマスコミもそんなアメリカ大手マスコミの受け売りをただ流しているだけと私は度々説明してきました。
今回、公開討論会を行ったABC放送もバリバリの民主党支持です。
司会者の2人は完全にハリス副大統領の味方なのです。
だからトランプさんにとってみれば、1対3の討論会となるわけです。
トランプさんには司会者から始めから厳しい質問が提示され、トランプさんの回答には「二の矢」「三の矢」が次々飛んでくる。
その一方でハリス副大統領には、質問の回答にはほど遠い、よくわからない回答でも、司会者の2人は、何の突っ込みも入れず受け流す。

「バイデン政権になって、アメリカ経済はよくなりましたか?」
この質問にハリス副大統領は何と答えたか?

「私は一般労働者の家庭で育ちました。
私は一般労働者のために力を注ぎます。
トランプさんの政策は『金持ち優遇』なのです」
ハリス副大統領のアピールしたいことはわかりますが、これでは司会者が提示した答えにはなっていません。
この回答では、最近マスコミでも取り上げている兵庫県知事の回答とさして変わりありませんよね?
アメリカは、コロナのパンデミックが明けた後、大変なインフレに見舞われて、多くの中産階級以下の一般庶民が苦しめられています。
まして移民が多数流入し、彼らは安い給料でも働くものだから、元々アメリカに居住している人たちは、一旦職を失うと中々職が見つからないのが現状です。
そんなアメリカ国民にとって、この3年半の経済はどうだったのか?
そんな最重要項目の課題に対して、不正確な回答に対しても、ハリス副大統領の発言には司会者2人は軽く受け流してしまう。
これではトランプさんに勝ち目はありません。
最後の締めで傑作だったのは、トランプさんの発言です。

「ハリス副大統領、あなたは現職の副大統領だ!
そこまで素晴らしい政策を語るなら、なぜ今すぐにやらないのだ。
私があなたの立場なら、今すぐやるよ!」
次のアメリカ大統領公開討論会は、民主党と共和党互いの副大統領によって行われます。
まだまだどちらが勝利するか?
わかりませんね!